齊藤総領事挨拶(メールマガジン6月号)

令和4年7月20日

今回はいつにも増してお伝えしたい材料に事欠かないのですが、あまりはみ出さないようにしようと思います。

先月から今月にかけて、ノバスコシアを除く管轄各州に公式訪問に行って参りました。

公式訪問というのは、着任挨拶を兼ねて副総督、州首相、州議会議長をはじめとする州要人にお会いするのが第一の目的ですが、在留邦人の方々のお話を伺い、進出日系企業や、日本との間でビジネスを行っている地元企業、地元大学当局のお話を伺ったり、工場等を視察したりし、市長の方々にもお会いしてきました。もちろん地元の食材を使った料理を堪能し、可能な範囲で観光資源の視察もしました。いずれも日程的には駆け足の訪問でしたが、各州とも州政府の儀典が非常に張り切って、よく言えば大変充実した、内心では体力的・精神的にかなりきつい日程を組んでくれました。二回目の訪問ではもう少しゆっくりしたいなぁ・・・と今から考えています。

月並みですが、百聞は一見に如かずで、現地の方々の人柄に触れ、街を歩き空気を吸って(たまたまですが、PEIとNL州はいずれもモントリオールに比べてかなり寒かったです・・・)、各州の様子を少しではありますが肌で理解できたと感じています。

総領事として私が一丁目一番地と心得ているのが在留邦人の方々への支援ですが、今回も様々なご意見・ご要望・励ましを頂戴し、すぐに取りかかれるものについてはアクションを起こしましたし、石の上にも三年的な案件についても、その三年先が少しでも早く来るように為すべきことをやっていきます。

メルマガでのこの挨拶文への励ましの声や、総領事館フェイスブックで着任当初たまに掲載していた「館長のモントリオール日記」の再開を望むという貴重なご要望もいただき、意を強くしてモントリオールに戻ってきた次第です。

もちろん総領事館にとって大切なケベック州の州都ケベックシティにも久しぶりに足を運びました。雪がない時期に行くのは初めてで、前回までとは様変わりした風景に最初は戸惑いましたが、やはり青空の下、緑あふれる街を回るのは心地よいものです。モントリオールとケベックシティではそれぞれ桜にまつわるお祭りがあり、お邪魔させていただきました。

公邸でこれまでどおり各界の方々のお話を伺うとともに、ようやく状況が整ってきたこともありモントリオール近郊にある企業にも積極的にお邪魔して、幹部の方々のお話を伺うとともに製造等の現場を視察させていただいています。こちらもまさに百聞は一見に如かずで、こうした視察のおかげでケベックの方々に対して日系企業のプレゼンスを語るにも、ケベック州の誇る各種産業について日本側関係者に語るにも、説得力を持って話ができるようになるので、非常に有意義な機会をいただいていると感じています。

週末は各種行事への参加を求められることも多くなってきましたが、なるべく身体も動かすようにしており、時間が許せばゴルフに出かけております。緑の中、楽しい仲間達に囲まれてラウンドするのは、スコアはさておき精神的にもよい薬になっています。聞くところによると8月も後半になると秋風が吹き始めるとのことなので、東京に比べると短い夏を存分に楽しみたいと思っています。

このメルマガに記事を載せていますし、既に領事メールでもお知らせしましたが、6月23日から当館でも第26回参議院議員通常選挙の在外公館投票が始まります。総領事館としても万全の体制で臨むことにしておりますので、皆さまが投票にお越しになることをお待ちしております。大西洋州にお住まいの方々におかれては、郵便等投票という手段もありますので、このメルマガの該当項目を参照ください。

(ただし郵便等投票の場合、今回の投票に関してこのメルマガの配信時点から手続きを始められても、事実上間に合わない可能性が高いことを申し添えます)

在モントリオール日本国総領事
齊藤 純