伊澤総領事挨拶 (メールマガジン4月号)
4月に入り暖かい日が続くようになりました。皆様如何お過ごしでしょうか。
今年の冬は例年に比べて暖かかったので、寒さが苦手な小官としてはありがたかったのですが、先日、ニューファンドランドの記者とオンラインで意見交換をした際に、暖冬のせいで北部地域では湖水や海面の凍結が不十分で、いつもは厚く凍結した氷を利用して移動していたイヌイットの生活に大きな支障が生じているとの話を聞きました。気候変動が私たちの生活に大きな影響を与えている一例だと思いました。
現在、カナダはコロナウイルスの第三波に直面しています。今回の拡大には感染力の強い様々な変異種が影響していると言われています。ケベックでも感染が拡大していますが、隔離策の効果のせいか、カナダの他の地域に比べて拡大に歯止めがかかっている感じがします。また、最近ケベック州では、1日5万人以上というすごい規模で市民がワクチンの接種を受けています。総領事館では感染の拡大状況とワクチン接種の動きを毎日フォローしているのですが、印象を申し上げると、感染拡大とワクチン接種の動きがせめぎあっている感じがします。早くワクチンの接種の効果が勝って、感染者数の減少につながって欲しいと願っています。
最後に、コロナ禍による不自由な生活に対する不満も影響していると思われるのですが、残念なことに、最近、アジア人に対する差別的言動に関する事件が報じられるようになりました。日本人に対してはこれまで深刻な事件は起こっていませんが、総領事館としては、邦人の皆様の安全が脅かされることがないよう、日頃からケベック州政府やモントリオール市の当局と緊密な連携を心がけています。
在モントリオール日本国総領事
伊澤 修
- 過去の伊澤総領事挨拶はこちら